でかけりゃいいってもんじゃない


量子実験のために粒子加速器は今や欠かせぬ存在となっている。
基本的にには荷電粒子を加速するものであるが、加速した粒子をぶつけたり
高エネルギーの軌道の機動をまげて強力なエネルギーを持つ光線を得る
目的でも使用される。

静電加速器、線形加速器、円形加速器などがあるのだけれども、
これらはそれぞれ加速の機構と使用目的が異なる。

例えば静電加速器は電極の間に高電圧の直流をかけ、その電位差で
荷電粒子を加速する方式であるが、得られる電圧が比較的小さいため、
線形加速器や円形加速器の補助的な役割として用いられる。

線形加速器はリニアック (linac - Linear Accelerator)ともよばれ、
胴体筒とよばれる構造が複数存在し、それぞれ隣接する胴体筒の電場が+と
−になるように高周波電圧をかけると、筒と筒の間に電場が発生して
粒子を加速できる。

この方法では粒子を加速する能力としては静電加速器に勝るが、円形加速器
よりは性能は通常低い。
それでも加速粒子の軌道を曲げなくてすむので、粒子を曲げることによる
影響が関係ないというメリットがあるため、今後はひょっとしたら
こちらのものが主流になるかもしれないしならないかもしれない。
(ならないかもしれない理由については後ほど)

円形加速器は磁場を用いて荷電粒子を円形の軌道に加速するものである。
ローレンツ力により荷電粒子の軌道が曲げられることを利用することにより
比較的簡単に粒子を高速に加速することが出来る。
磁場が時間的に変化しないものはサイクロトロン、磁場や周波数を変えながら
荷電粒子の軌道を一定に保つものをシンクロトロンと呼ぶ。

これら粒子加速器のうち、サイクロトロンなどには副産物でもある
放射光を利用することで、生物物理学的な研究などにも利用されている。
それどころか犯罪捜査にすら用いられて、砒素カレー事件を解決に
導いたのもサイクロトロンである。名探偵スプリング8

そんなわけで、人類の役には立っている粒子加速器なんだけれども、
新しい粒子を見つけるためには基本的に投入エネルギーは高くないと
いけなくて、そのためには粒子加速器のサイズも必然的にでかくなる

で、1990年代初頭に、アメリカではSSC計画(Supercnducting Super Cllider:
超伝導超大型衝突型加速器)という計画が立てられ、実際に一部着工に移った。
こいつのサイズはなんと山手線どころか東京23区と同じ規模である。
でかすぎだろ。

かかる予算だって、80億ドル(日本円にして9000億)以上にまで膨れ
上がった。資金不足になったアメリカは日本に資金提供を依頼したが…
バブルが崩壊してな。日本も金を出せなくなってしまった。
さらに行政と学者が対立したり技術的な問題が多数あったりで、
クリントン政権下でこの計画は中止することとなってしまった。

 ま た ク リ ン ト ン か。つくづくこいつは、いつもいつも。

まぁこの件に関しては仕方ないかもしれないと思う部分もあるが…。

さておき、ヒッグス粒子すら検出できる超サイクロトロンをめざしたSSC計画
が中止することになったりなど、物理研究は足踏み状態にあるわけだが、
そういうときには不思議と、次のアイディアが生まれてくることもある。

与えるエネルギーを大きくする方法に電気的な加速を用いるのではなく
プラズマを利用した粒子加速器が考えられている。
小型プラズマ加速器、というアイディアをC.ジョシ博士らが考えている。
博士らによると、これまでの巨大加速器に匹敵するものを卓上で実現可能
という。

卓上粒子加速器。ご家庭にも一台、ですか?
確かにコストの面でもそこまで小さく出来るのならメリットは大きいと思う。
…すごいんだけど…一歩間違うと強力な兵器を作り出すことになるんじゃ
ないかと不安にはなるなぁ。
まぁ大気圏内で粒子ビーム使う意義あんまりないかもしれないけどさ。

ドリルとビームとでかいのは漢のロマンかもしれんがよ…
女房子供を泣かせてまでやることか、とだけはいっておく。

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